蜂の子を守っている、プロポリスについて

プロポリスは、巣の中で主に接着剤として使用されており、天井や内壁の塗装にも使用されている物質です。
プロポリスには抗菌性があり、プロポリスで壁を強化しているミツバチの蜂の巣は、非常に清潔で無菌状態を保っています。

プロポリス成分のおよそ半分は樹脂やにかわ状の物質で、残り3割が蜜ろう、1割が精油、1割が花粉とミネラル、各種有機物です。

樹脂やにかわ状の物質はミツバチがポプラや白樺、ユーカリ、松、栗やトチノキなどの木の蕾や新芽から集めてきたものです。
ミツバチが集めてきた樹脂やにかわ状の物質は、巣箱でミツバチの分泌物と混ぜ合わせられ、プロポリスが作られています。

蜂の子を清潔な環境でしっかりと守ってくれている、プロポリスについてご紹介します。

細菌に強いプロポリス

プロポリスは防腐効果が高く、古代エジプトではミイラづくりにも使用されていました。

この抗菌活性は現代でも大きな注目を集めています。
プロポリスは近年よくニュースなどで話題になる食中毒の原因菌や、胃潰瘍の原因といわれるピロリ菌、虫歯や歯周病の原因菌、院内感染の原因とされるMRSA(メシチリン耐性連鎖ブドウ球菌)など、さまざまな微生物に抗菌性を示したという報告があります。

また抗菌作用だけでなく、駆虫作用や抗ウイルス活性もあると言われており、現在でもプロポリスについてさまざまな研究が進められています。

プロポリスの抗酸化作用

プロポリスには植物から集められた物質が多く含まれ、特にポリフェノールが豊富です 。
ポリフェノールは抗酸化作用が期待できる成分で、有名なポリフェノールにはお茶のカテキンやタンニン、ブドウやブルーベリーのアントシアニンなどがあります。

ただしプロポリスの抗酸化作用は、ミツバチの産地やどの植物からポリフェノール成分を集めてきたかで異なります。

プロポリスには神経細胞を守る働きも

プロポリスにはカフェオイルキナ酸という、神経細胞保護作用を持つ成分が含まれているという報告があります。

カフェオイルキナ酸はクロロゲン酸とも呼ばれ、コーヒー豆から初めて見つけられた成分です。
コーヒー豆の中には5~10%とカフェインよりも多く含まれています。
またそれ以外の食材ではサツマイモやヤーコンなどの野菜に多く含まれています。

サツマイモやプロポリスに含まれるカフェオイルキナ酸は、他の野菜よりも神経細胞を守る働きが強い可能性が示されており、研究が進められています。

プロポリスは巣の中にいる蜂の子を守っている

プロポリスは巣の中で接着剤としてだけでなく、外敵の侵入を防ぐため、出入り口を狭くする壁材としても使用されたり、巣箱の割れ目や隙間をふさぐ補強材としても使用されたりしています。
ミツバチの巣の中がとても清潔なのは、外から入り込んでくる外敵が少なく、また壁から風雨が入り込んでくることがないため、微生物が繁殖しにくくなっているからです。

ミツバチの蜂の子は、このプロポリスでしっかりと塗り固められた、衛生的な巣の中で守られて育っています。

蜂の子は良質な栄養源ですが、その蜂の子を守るために作られたプロポリスにもさまざまな効能が期待できる、各種成分が含まれています。
蜂の子だけでなく、ぜひ蜂の子を衛生的な環境でしっかりと守っているプロポリスにも注目してみてください。

参考URL
蜂からとれる蜂の子やプロポリスって何?
http://b3-kaede.sakura.ne.jp/2009/07/post_118.html